【翻訳記事】Eggscelent Execution: 2012 World’s Masters Finalist Team Analysis (2/3)

 この記事は8/22の記事の続きとなります。そちらを見ていない方は先にそっちに目を通して頂けるとありがたいです。

訳注:前回より更に意訳が多くなっています。そのへんも念頭に置いたうえで生ぬるい目で見てやって下さい。明らかな誤訳などを見つけた方は例によってコメントかツイッターで指摘してやってくれると助かります。以下訳文。
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カポエラー(BREAKDANCE)♂@カゴのみ
特性:いかく
努力値:H252 A12 B84 D156 S4
性格:しんちょう

 さあ、クズポケの話は終わりにしてもっと楽しいポケモンの話に戻ろうではないか。私は多くの人々から、「何故ねむカゴカポエラーを使用したのか理解できない」「どうして防御的なカポを使用しようと思ってしまったのか」「ぶっちゃけお前のカポはよえーよ」みたいな事を言われてあんまりいい気持ちはしなかった。でも彼らのそういった指摘は確かに正しいのかもしれない、ねむカゴカポエラーは確かにぶっ飛んだ構成だ。私自身でもそう感じるくらいだ。しかし、このパーティにおけるカポは信じられないくらいに貴重な存在だったのだ。何故ならば、私はカポを、相手に高打点を取る代わりに耐久を犠牲にした攻撃的な「ガラスの剣」のような存在としては使用しなかったからだ(訳注:このカポはインファを連打して使い捨てるポケモンではないよっていう主張でしょう)。その代わりに、私はカポを主に威嚇撒きと猫騙しのために使用していた。私が好んで使用した初手の一つとしてクレセカポというものがある。この初手を見た相手は1ターン目は猫騙しを消費させるために守ることが予想されるだろう。だから私はすぐにカポをドランに交代しながら、相手に殴られる前にスキスワでドランに浮遊を渡してやるのだ。私は次のターンですぐにまたクレセ→カポと交代することにより相手のAを2段階下げつつ再び次のターンの猫騙しのプレッシャーを相手に与えることができた。またカポエラーの威嚇は、例えばバンギの岩雪崩などでドランの身代わりを割られないようにするためにもまた必要不可欠であった。さて、私が防御的なカポエラーを使用した背景にある理論を紹介してきたことにより、私はこの構成のよりわかりにくい側面について解説することが出来るようになった。

 猫騙しの採用理由については既に先ほど紹介した通りである。次に私が選択した攻撃技はインファイトで、その理由としてはカポが無理に長く場に居座る必要はほとんどなく、引っ込めるのが極めて容易であると考えたからである。私のパーティはほぼ毎ターン交代をすることを前提に構築されているため、インファのデメリットであるBDダウンが問題となることはほとんど無かった。私は不意打ちがあまり強くないと思っていて、1ターンを使う価値を見いだせなかったので、サブウエポンとしてストーンエッジを選択した。エッジはクソ外しでゲームプランを崩されることがあるのであんまり好きな技ではなかった。しかしながら、隣の攻撃と集中で相手を落とそうと思ったときや、相手のポケモンのHPを削っておこうという用途のために、私はエッジを採用することにした。なぜなら私のカポはAの実数値が低く、より高い威力の技、つまりエッジを選択しなければならなかったからだ。そして最後に、この構成を見た誰もが疑問を抱くであろう技、ねむるの解説をしよう! 眠るはこの技構成の中で非常に重要な技だ。私がゲームの後半でカポを繰り出したとき、きっとカポはHPが削られた状態になっているだろう。そしてこの段階において相手はカポの猫騙しと隣の攻撃を受けることが困難であることを知っているために守る事が多いだろう。これが私に眠るを打つ隙を与えてくれ、カポはHPを全回復することができ、そして更に重要なことなのだが、これにより相手に精神的なダメージを与えることができるため、まるで現実世界で相手に「猫騙し」を打つくらいにびっくりさせることができる(訳注:まあ確かに守ってる隙にカポに眠るなんてされたらびびるわな)。
このパーティはまた時間稼ぎをすることもでき、私はそれに対して不満があるというよりむしろ多くの試合を私のポケモンが時間稼ぎをすることにより終わらせてきたと認識しており、そのときに眠るという技はHPを十分に回復させて、多くの対戦相手が制限時間内にこちらを突破する手段を失わせてきたため、彼らは眠るという技に負けたということが出来るのである(訳注:ここ上手く訳せてない気がする……)。私がなぜこのような技構成と配分を使用したのかということをあなたが理解するためには、あなたはこのパーティ全体を見渡す必要があります。努力値配分は特徴的なもので、Cぶっぱのラティオスサイコショックサイコキネシス、そしてジュエル流星群を耐えることができ、いかにに高い耐久を持っているのかということが分かるだろう。



ナッシー(KinderSwag)♀@ オボンのみ
特性:しゅうかく
努力値:H244 B28 D236
性格:おだやか

 このパーティのスター選手とも呼べる存在であるナッシーは、私が今まで見た中でもっとも恐ろしいポケモンだ。ナッシーの動きを知らない人のために解説すると、その強さはひとえに特性:しゅうかくによるものだ。収穫は各ターンの終了時に50%の確率で既に使用した木の実を拾ってくることが出来る(ご存知だとは思うが、これは晴れ状態では100%となる)。これはもうほとんど無限にオボンのみを使用出来るようなものだ。こう書くと強そうに見えてくるだろう。 ん? たかがナッシーだから一撃で落とされてしまうことが多いんじゃないかって? 本当にそう思うのかい? 答えは「そんなことはない」だ。こいつはAぶっぱバンギラスの噛み砕くや、臆病ラティオスのジュエル流星群を確定で耐えることが出来るほどに高い耐久を持っている。

 さて、そんな高耐久と回復能力があるナッシーだが、それだけではまだ「悪くない」程度にしか思えないのではなかろうか。あなたは、まるでストーリーでジムリーダーと対戦する時みたいに回復してもお構い無しにぶっ倒せると思っているのではないだろうか? とんでもない! ナッシーの動きは対戦相手に確実に障害を与えることが出来る。こいつはC無振りだけれども、それでもほとんどすべてのニョロトノや水ロトムリーフストーム一撃で落とすことが出来る。ナッシーはサンダーやボルトロスと同等のとくこう種族値を持っており、そこから繰り出される一致リフストの威力は尋常じゃない。

 さて、高耐久、無限の回復力、そして十分な火力を三拍子そろったナッシーだが、これでもまだ「悪くない」程度で、例えば6割程度まで削れればナッシーは一撃で倒されてしまうだろう。そんなときにナッシーに残された最後の技が活躍してくれる。パワースワップはAやCのランク変化を相手と入れ替えることが出来る技だ。リフストを打ってCが2段階下がってしまった時に、ナッシーはすぐにそれを、こちらを殴ろうとしてきた相手に押し付けることができる。パワスワはまた、威嚇を跳ね返すかのような挙動を取ることもでき、瞑想や剣舞、その他積み技をしてきたポケモンからそれを奪い取ることもできる。パワスワは身代わりを貼られている状態でもお構いなしに打ち込むことができ、それはWCS本戦のメタゲームにおいては非常に重要なものだった。パワスワは相手のCを下げたり、威嚇をかけられた時に相手のAを下げたりしてくれるので、例えば準々決勝や準決勝のようにナッシーを選出したほぼ全ての試合において固い壁として働き、私に勝利をもたらしてくれた。ナッシーはこのチームにおける隠れた切り札のような存在で、その耐久と、多くの相手がナッシーの対処法を知らなかったという事実が私に大きなアドバンテージを与えてくれた。ナッシーは多くの攻撃に対して受け出しして即座に回復することができるため、交代時のクッションとして非常に良く働いた。



テラキオン(Wolfe Pack)@こだわりハチマキ
特性:せいぎのこころ
努力値:H4 A252 S252
性格:いじっぱり

 この記事で紹介している順番はパーティに入ってきた順番と同じであり、すなわちテラキオンはこの構築の最後の1体であるとともに、パーティ全体をまとめあげるために投入された。このパーティの他5体を見渡してみると、最も火力に振っているのはわずかC76振りのドランであり、残り4体はほとんど火力に努力値を割いていないことが分かる。テラキは純粋なアタッカーであり、防御的な構築に対して強いプレッシャーを与えてくれる。このテラキの火力がどれほどのものかを分かりやすく説明すると、テラキのインファイトは普通のメタグロスに対して最大で85%ものダメージを与えることができる。テラキはこちらのパーティが苦手とする多くのポケモンを一撃で落とすことができ、特に穏やかボルトロスも岩雪崩一撃で落とすことができるため、穏やかボルト入りに対しては初手カポテラキやボルトテラキなどから入ることが多かった。テラキはこのパーティの弱点を補完し、それらを処理するための追加要員だったのだ。シザークロスは、ラティオスのSを下げることができていればそいつを一撃で落とし、岩雪崩はボルトロスを一撃で落とすことが出来た。でんこうせっかは試合の終盤で麻痺を撒かれてしまった時に使用し、そしてインファは全ての相手をぶっ倒す破壊力を持っていた。最初のうちは私はちょっと耐久調整をするつもりたっだのだが、最終的にこいつはASぶっぱが最も効果的であると判断した。




補足説明

  • これは晴れパではない。日本晴れは後から追加されたに過ぎない。この構築にリザードンは入っていないし、この構築は晴れに依存しないし、私は晴れを無理に使用しようとは思わない。このパーティは晴れパを組もうとして制作されたわけではないし、結果的に晴れパになるように組んだわけでもない。繰り返す、これは晴れパではない(訳注:大事なことなので二回言いました、ってやつなのだろうか)。
  • 私はこの構築のうちたった2体のポケモンにしか守るを持たせていない。私はこのような防御的な構築においては特に、守るよりも交代を駆使するほうがより有効であると信じている。私は残り4体のポケモンには無理に守るをもたせようとは思わなかったし、実際のところ本当に守るは必要なかったと思っている。
  • このパーティは、時間稼ぎをするために全て色違いのポケモンで構築されている。私がたった1秒差で試合に勝った時、こいつらのドヤ光による3秒の消費が役に立った。覚えておいてもらいたいことだが、このパーティは遅延を目的とした構築でもなければ時間切れだけを勝ち筋としたパーティというわけでもない。私はただ、この構築を使用している際に時間切れになりそうになった時だけ、制限時間による勝利を意識して立ちまわっていた。
  • 私は決勝で戦ったRay Rizzoに謝罪しようと思う。不幸なことに、私は決勝戦に相応しいレベルのプレイングをできなかったし、彼に匹敵するほど強くもなかった。来年バンクーバーで再開することがあれば、私は彼が期待しているレベルの試合が出来るようになりたいと思っている(訳注:来年のWCSはバンクーバーでやるようです)。
  • この構築を組んだことによる名誉を私だけが受けるのは非常に不公平なことだ。私がこのパーティを組んでいる間、友人達の助けが無ければそのアイデアのうちの多くを思いつくことすらできなかっただろう。私はこの構築の多くの部分は、手伝ってくれた皆様によって作られたものだと思っている。どうか私が準優勝したからという理由だけで私を天才だとは思わないでくれ、私の構築は彼らが来て助けてくれなければ到底完成させることなどできなかった。(訳注:この項目は全体的に直訳が難しかったので意訳が多いです)

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今日はここまで。シナジーの解説(3/3)は翻訳でき次第、と言いたいところですが訳者の都合によりもしかしたら9/1以降になってしまうかもしれません。気長に待って頂けるとありがたいです。

続き→(3/3)