【構築紹介】第9回東北ポケモンオフ(ダブル)使用構築 キュウコン軸

キノガッサキュウコン、略してきのこん。かわいい。

 第9回東北ポケモンオフの2日目ダブル部門で使用した構築。第5世代の間に一度はキュウコンを使ってみたいと思いながらも良い構築を組めずに悩んでいた所にラティ妹さんが良さそうな6体の組み合わせを教えてくれたので、面子はそのままで配分や構成だけ自分好みに組んで今回のオフで使用しました。以下、ラティ妹さんから聞いた内容の受け売りを交えながらの構築詳細。

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キュウコン@ほのおのジュエル
ねっぷう、オーバーヒート、ほえる、まもる
157-*-95-125-120-167

ランドロス獣@こだわりハチマキ
じしん、いわなだれ、とんぼがえり、ばかぢから
191-167-111-*-132-127

サザンドラこだわりスカーフ
りゅうせいぐんあくのはどうかえんほうしゃ、だいちのちから
167-*-111-194-110-150

クレセリア@ラムのみ
サイコショック、こごえるかぜ、めいそう、つきのひかり
207-*-141-126-151-136

キノガッサきあいのタスキ
タネマシンガン、マッハパンチ、キノコのほうし、まもる
136-182-100-*-80-134

トリトドン@たべのこし
だいちのちから、れいとうビーム、どくどく、まもる
211-*-111-121-121-60


個別解説

火力:晴れジュエルオバヒで、C182ラティの珠流星耐え調整のポケモンを高乱数で落とす程度(C182ラティのジュエル流星よりわずかに高い程度)
耐久:晴れ状態でC156ニョロトノのジュエルハイドロを確定耐え
素早さ:最速

 構築の主軸。数値の低さや汎用性の低さからかあまり良い評価は耳にせず、実際にその圧倒的な低種族値っぷりにより不安定な面も目立つキュウコンというポケモンですが、「ジュエルラティと同等の特殊火力を持つ」「霊獣ランドロスより早い素早さでの登場時誘発特性によって、初手対面の霊獣ランドロスのスカーフを判別できる」「自動天候特性によって、雨パや霰パに対して天候合戦を仕掛けられる」「2体攻撃技を持つ」という全ての要素を兼ね備えているポケモンキュウコン以外には存在せず、十分に採用を考慮する価値のあるポケモンだと思います。今回は対霰性能の面を重く見てキュウコンを主軸として据えることにしました。ひざしがつよい状態ではポケモンが氷状態にならないため、「ユキノオーの吹雪に対してドヤ顔でバンギラスを後出ししたら凍らされて負けた」という悲劇を生まない分、対霰に関して言えばキュウコンの方が精神衛生上よろしいと思います。
 構成に関しては、高火力のキュウコンを主軸にしたいと思っていたため眼鏡or炎ジュエルのどちらかを持たせたいと思い、後述する霊ランドと並べた時の立ち回りの融通を考慮し守るを採用出来る炎ジュエルを優先。範囲攻撃技・高火力技・守るを確定させて、熱風オバヒ守る@ジュエルとなりました。そして余った技スペースには、トリル始動や害悪系に対抗するための吠えるを採用しました。
 配分はまず陽気ランドロスを考慮してS158以上が確定。この時点で性格を臆病にしなくてはならなくなり、ラティのジュエル流星耐えを確定で崩すだけの火力を持つことが出来なくなったため、その1つ下のラインであるラティの珠流星耐え崩し付近に火力を設定。残りを素早さと耐久に振り分けることになったのですが、晴れ構築の性質上どうしても重くなる炎タイプの中でも、地面で弱点をつけないため特に重くなっていたウルガモスに同速対決を挑む事を意識して最速を取ることに。最速にしていれば基本的にスカーフでも無い限りウルガモスには先手を取りジュエルオバヒで落とすことが出来ます。そして余りを耐久に振り分け、ニョロトノハイドロポンプへの後出しで即死しないようにしました。CSに振り切る選択肢もあったのですが、天候枠の仕事を任せる都合上すぐに死んでしまっては困るため、気持ち程度でも耐久に振っておいて損は無かったと思います。

火力:余り
耐久:C182ジュエル流星群を15/16耐え
C197までのめざ氷を確定耐え
C145までの冷凍ビームを確定耐え
素早さ:最速バンギ抜き付近のポケモン抜き
本家のS-1

 キュウコンを軸にするにあたって重くなってしまう炎タイプとバンギラスに対抗できる相性補完として霊獣ランドロスを採用しました。キュウコンの圧倒的に低い物理耐久を補う威嚇要員としての意味もあります。逆の側面から見ても、ランドの弱点である水と氷のうち水は晴れ天候で半減でき、氷にはキュウコンの後出しが効くため優れた相性補完だと思います。
 構成はMASさんの慎重鉢巻ランドロスをほんの少しだけ改変したもの。後述するサザンドラキノガッサにスカーフを襷を持って行かれてしまったためこの2つは使えず、しかし鋼が居ない構築のため流星を打たれても耐えて行動したいと考えたため自然と慎重鉢巻ランドロスになりました。構築の都合上、クレセリアサザンドラが守るを持っていないため打ちにくい大爆発を外して馬鹿力を採用しました。ストーンエッジという選択肢もありましたが命中80%は信用不可能でした。
 配分も殆ど本家そのまま。本家の配分を完コピしてくる人が居るかもしれないと思ったので、後攻蜻蛉返りをするためにSの実数値を1だけ下げました。ランドロスの配分に関しては、本家と同等の特殊耐久を持ちSがキノガッサより高くなる173-165-110-*-145-135にするという選択肢もありましたが、最終的には物理技への後出しを重く見て本家の配分を使用しました。これに関しては選択の余地があると思います。

火力:全振り
素早さ:全振り

 キュウコンランドロスの並びは相手の負けん気(トルネロスキリキザン)が重いため、トルネロスを上から叩けて、かつキリキザンの不意打ちで打点を取られないスカーフサザンドラを採用しました。重いラティオスを上から叩ける面、不足しているクレセリアへの打点を持てるという意味でもこの枠はサザンドラが適していると思います。
 構成はほぼスカーフサザンドラのテンプレート。4つ目の技は一応選択肢ではありますがキュウコン入りであるという都合上、相手のヒードランを叩ける大地の力を採用するのが自然だと思います。
 配分はCSに振りきりました。無振りのトルネロス相手ですらC194流星群で15/16の乱数になってしまうため、Cをこれ以上減らすことは出来ません。Sを意地っ張りスカーフランド抜きの144まで落として耐久に振り分けるのは考えましたが、流用個体で努力値を振りなおしている時間も無かったのでCSで行きました。Sを落として耐久を伸ばしたほうが良いかもしれません。

火力:212-116ローブシンサイコショックで高乱数2発
耐久:H実数値16n-1
素早さ:最速キノガッサ+2

 4体目として、キュウコン1体では不安が残る対雨及び対霰を見て瞑想クレセリアの採用を決めました。またここまででS操作要素が無かったため、こご風クレセでS操作をすることにしました。相手のランドロスがやや重くなっていたため、こごかぜ連打しているだけで安易な後出しを許さずにS操作が出来るというのは優秀だと思います。
 構成は瞑想こごかぜが採用理由であるためこの2つは確定。エスパー技はサイキネとショックで迷いましたが、意地っ張りHDローブシンに対してはサイキネでもショックでも大差無かったため、穏やかボルトロスに対してより大きなダメージを期待できるショックを優先しました。余った技スペースには、瞑想クレセであるため最終的に相手を詰ませるための回復技は必要と考えたのですが、ねむカゴの構成でのテストプレイ中、威張るを打ち込まれたねむカゴクレセが自傷し続けて回復出来ずに死んでしまったことがあったため、威張られても最低1回は行動が保証されるラムを優先しました。そうなると威張るや電磁波を打たれてラムを失っても回復することができる月の光の方が優秀であると思ったため、月の光@ラムとしました。
  配分に関しては、元々は瞑想は相手を詰ませる場面でしか使わないと考えていたため、瞑想せずともアタッカークレセに近い運用が出来るようにCS重視の配分としました。しかしながら、実戦ではそもそも瞑想で詰ませに行く相手にばかり選出していたため、瞑想前提で耐久厚めの配分にした方が良いと思います。ちなみにめざ炎個体の流用であるため理想値になっていません。

火力:全振り
素早さ:全振り

 5体目として襷キノガッサを採用しました。構築内で他にバンギを見れるポケモンランドロスしか居ないため格闘タイプのポケモンは欲しくて、格闘の中ではこごかぜクレセとシナジーしているキノガッサが良いのではないか思ったのが採用理由です。単純に胞子連打でクソゲーを仕掛けたり、キュウコンキノガッサの並びでキノガッサ側に猫騙しを誘ってキュウコンの吠えるでトリル始動を阻害したりといった動きも他の格闘タイプでは出来ないことです。キュウコン入り構築のため、砂ダメや霰ダメで襷が削られてしまうという襷ガッサの欠点をある程度は補うことが出来ます。
 構成は襷キノガッサのテンプレです。特に何も言うことのない構成ではありますが、ランドロスサザンドラ共に往々にして襷を持つことがあるポケモンのため、見せ合い段階でキノガッサが他の持ち物だと誤認してくれるかもしれないというのはポイントだと思います。
 配分はAS全振りです。襷持ちなので特に何も考えてません。

火力:187-133までのメタグロスを大地で確定2発
耐久:C182ラティオスのジュエル流星を確定耐え
A161カポエラーのインファを残飯込で2耐え程度
素早さ:余り

 最後の1体としてトリトドンを採用しました。砂とトリル相手に気持ち程度の対抗が出来て、雨パ相手への圧力にもなります。特にこの構築ではトリル噴火ドランが厳しいため、噴火ドランに強く出られる駒としての意味も大きいです。
 構成は、キュウコン入りであるため水技は採用しづらく、また相手のクレセリアへの打点不足が目立ったため大地冷凍B毒々守るとしました。持ち物は場持ちを重視するポケモンであるため残飯を採用しました。ジュエルアタッカーではないトリトドンの持ち物はなんだかんだで残飯が安定すると思います。
 配分は以前クレセグロスで使用した個体をそのまま流用。トリルを絡めない構築で相性補完として採用するトリトドンの配分は、自分の中では今の所これで結論になっています。
 
主な戦績
第9回東北ポケモンオフ(ダブル):4位

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 というわけで、おそらく第5世代最後となる構築の紹介でした。今回は調整不足のためまだまだ改善の余地が見える状態でのオフ参加となりましたが、それでもそこそこの結果を出せたのは良かったと思います。引用元のMASさん、調整に付き合ってくれた皆様、そして原案者のラティ妹さんにこの場を借りてお礼申し上げます。意見や質問などありましたらコメントかTwitterでよろしくお願いします。