【構築紹介】第8回東北ポケモンオフ使用構築 スカーフウルガ軸

 第8回東北ポケモンオフで使用した構築。初手スカーフウルガモス+臆病ボーマンダの形を使ってみたいと考えてこの構築を組みました。以下解説。

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ウルガモス@こだわりスカーフ
熱風、虫のさざめき、オーバーヒート、めざめるパワー(氷)
169-*-85-205-125-144

ボーマンダ@ドラゴンジュエル
流星群、火炎放射、アクアテール、守る
171-139-100-162-100-167

メタグロス@こだわりハチマキ
コメットパンチ、思念の頭突き、地震、トリック
187-188-151-*-122-95

トリトドン@たべのこし
大地の力、濁流、冷凍ビーム、守る
211-*-110-121-121-61

バンギラス@あくのジュエル
岩雪崩、噛み砕く、炎のパンチ、守る
207-200-133-*-122-66

ボルトロス(化身)@オボンのみ
10万ボルト、電磁波、挑発、守る
184-*-90-145-137-141


個別解説

 さざめきで155-131ラティオス確1、オバヒで221-145モロバレル確1、めざ氷で204-106までのガブリアスを確1、無補正スカーフ獣ランド抜き。残りH。
 今回の主軸。スカーフめざ氷ウルガは、キングドラ以外で環境に存在するほぼ全てのドラゴンを上から縛る事ができ、また相手がスカーフであっても普通の攻撃では一撃死しない程度の耐久を持っているため、非常に魅力的なスペックを持っていると考え採用した。技構成は熱風・さざめき・めざ氷まではすぐに決まり、残りの枠は、熱風なら1発は耐えるだろうと見込んで動かしてくる可能性があるメタグロスモロバレルを一撃で落とすためにオバヒにした。臆病では無振りラティがさざめきで確定にならないため性格は控えめに決定、この時点で最速スカーフ獣ランドは抜けなくなったが、めざ氷を持っている事を活かすために意地っ張りスカーフ獣ランド抜きまでSを伸ばし、残りをHPに振った。陽気スカーフランドには先手を取られてしまうが、マンダで威嚇を入れればダブルダメージの岩雪崩を1発は耐えるので、怯まなければ返しのめざ氷で落とせるためそこまで問題はないと考えた。ちなみに陽気スカーフでストーンエッジを持った獣ランドはどうにもならないが、スカーフランドにエッジを採用する理由の1つとしてBに振っていない穏やかボルトロスを一撃処理する事があると考えているため、それを成せない陽気エッジはあまり居ないだろうと思いこの配分に決定した。

 思考停止の臆病CS振り。ジュエル流星群で151-127の水ロトムまで確1程度の火力。
 スカーフウルガを使うにあたり、初手でウルガの隣に並べることで威嚇の発動順で相手の霊獣ランドのスカーフを見抜く事ができる臆病マンダを相方に据えることにした。霊獣ランドの持ち物はスカーフ以外にヤチェや襷などがあり、普通なら安易にウルガでめざ氷とは動かしにくいのだが、この組み合わせなら威嚇の発動順でスカーフと断定できればめざ氷、非スカーフならば熱風+流星群、といった感じで相手のランドの持ち物に依らず柔軟に対処できる。それ以外の面からみても、マンダを上から縛ってくるラティをウルガで上から縛れたり、ウルガが苦手とする水ロトムにジュエル流星で高打点を取れたり、低めなウルガの物理耐久を威嚇で補えるなどシナジーする部分は多い。構成は流星・火炎放射・守る@ジュエルまでは任せる仕事的に確定、主観ではこの時点で攻撃範囲は完成されていて残りの枠はピンポイントな技でも問題ないと考えているので、流星群を打ってしまった後でも構築全体でやや重めになっていた相手のウルガモスヒードラン双方の身代わりを壊せる技を探したところ、アクアテールという技を見つけたためこれを採用した。

 鉢巻コメットで155-101ラティを確1。鉢巻思念で221-115までのモロバレルを確1。同族意識のS。残りD。
 ウルガマンダは強力な組み合わせだが欠点も多い。具体的には、「岩の一貫性の高さ」「雨パ耐性の低さ」「ウルガが炎技で拘った後で出てきたドラゴンの流星群に対する逃げ先が必要」の3点である。この欠点を補うための組み合わせを考えた所、メタグロス+トリトドン+バンギラスの3体で上手く補完できると思ったので、この3体を同時に採用決定した。岩の一貫消しはグロストドンが、雨対策はトドンバンギが、そして流星からの逃げ先はグロスバンギがそれぞれ担っている。その補完要員の1体目であるメタグロス、型としては鉢巻型を採用することにした。理由として、通常のメタグロスではコメットで一撃に出来ないバンギラスラティオスを一撃処理できる、つまり想定している仮想敵(岩・ドラゴン)に対する処理速度が早いという点が魅力的だと考えた。技構成は遂行技のコメット、格闘やモロバレルを一撃処理できて雨パの面々にそこそこ一貫する思念の2つはすぐに決まった。残りの技に関しては、爆発やアムハンなども候補に上がったが、同族を殴れて命中安定な地震と、害悪にある程度抵抗できてクレセの動きを制限できるトリックを優先した。配分はまず必要な火力を優先し、その後で遅めの同族を意識してSを伸ばし、余りをDに回した。Sはミラーで相手のグロスを抜くというよりは、むしろ行動順で相手のグロスのある程度の配分を予想するために95まで上げてある。

 C182ラティオスのジュエル流星を確定耐え。187-133までのメタグロスを大地で確2。同族意識でSに少しだけ。残りBで、A161カポエラーのインファを残飯込で2耐え程度の物理耐久。
 補完要員その2。雨に対抗するにあたり、トリトドンで最も重要なのは場持ちだと考えているので、配分でも耐久を重視した。まず火力の最低ラインと考えているある程度のグロスを確2にする程度のCを確保し、後はほぼ全て耐久方面に回した。特に物理耐久に多く配分するのが重要で、それはこの構築におけるトリトドンは対雨パ以外に岩の一貫を消すという目的でも投入されているため、殆どが物理技である岩技に対して半減で受け出しした際に大きく削られてしまっては意味が無いと考えたため、最低限必要な部分に振り分けた余りは全てBに回した。ここまで配分することで、中途半端な等倍の物理技程度なら2耐えするだけの耐久を得ることがができる。また雨パに対するトリトドン最強の技は守るだと考えているため、持ち物は守るを多用する立ち回りに噛み合い、場持ちが良くなる残飯とした。技構成は仕事的に大地と守るは確定で、残りはドラゴンや地面を殴れる冷凍Bと、浮遊スキスワドランを決められた後でもヒードランに圧力をかけられる水技としての濁流を採用した。

 A205グロスのコメットを確定耐え。砂状態でC161珠キングドラのダブルダメ濁流を高乱数で2耐え(90.6%)。残りA。S最遅70族-1。
 補完要員その3。構築の穴埋めと同時に、天候枠としてバンギラスを採用した。砂天候を取れば等倍でも流星群をきちんと受けられる耐久があり、雨パに対しても天候合戦を仕掛けにいける。配分に関しては、同族意識のHSベースと火力意識のHAベースの2種類の選択肢があったが、個人的に火力の低いHSベースのバンギがあまり好きになれないためHAベースの配分にすることにした。配分はHに全振りして、BとDに若干ずつ振り分けて細かいダメージの乱数を動かし、残りを全てAに回して火力を高めた。また、Sの実数値は最遅でも理想値無振りでもなく、無補正S個体値0のものである。これは、天候合戦を考慮するなら最遅トノより1でもSが下なら問題なく、鉄球トノに対してはどのみち持ち物無しでは天候を取れないため、最遅まで落とす必要性が無いと判断したからである。最遅ではなく無補正S0個体を採用することにより、最遅だと抜かれる可能性がある相手のトリトドンに対してほとんどの場合先手を取ることができる。構成は噛み砕く・岩雪崩・守るまでは役割的に必要で、サブウエポンに関しては同族を意識していない配分をしているため、同族を殴るけたぐりよりも雨パのナットレイなどを殴れる炎のパンチを優先した。持ち物は元々はハッサムorシュバルゴ入りの雨スイッチを意識してトリルを貼られても炎Pで殴り返すために襷を採用していたのだが、テストプレイを繰り返す中で一度も発動することがなかったため、構築全体で草技が無いために処理が厳しめになっている相手のトリトドンに対して高い打点を出すための悪ジュエルに差し替えた。

 C182ラティのジュエル流星を15/16耐え。残り全てS。
 構築の最後の1体。ここまででトリパ相手が若干重たく、相手の穏やかボルトも面倒で、またここまででS操作ギミックが無かったので、挑発持ちの穏やかボルトを採用することにした。猫騙しの補助がある明らかなクレセ入りトリパに対しては、初手でボルトグロスを並べて挑発+トリックの集中をクレセ側に打つことで、どちらに猫騙しが飛んできてもなんらかの形でクレセの行動を妨害することができる。配分に関しては、相手の穏やかボルトを意識しての採用のため、同族対決での挑発の打ち合いに勝てるようにSを出来るだけ引き上げる必要があった。元々は穏やかボルトとしての最低限の耐久だと思っていた「H252振りした後に、ラティのジュエル流星を15/16耐えまでDに振り、残りを全てSに回した186-*-90-145-136-140」を使おうと思っていたのだが、全く同じ事を考える人がいてもおかしくないと考えたので、「Hを少し削ってDとSをに回すことで、物理耐久を犠牲にしたものの特殊耐久は変わらず、Sが1伸びる184-*-90-145-137-141」にしようと考えた。ちなみにテストプレイ中にはボルトミラーで上から挑発されたことは無かったが、オフの決勝戦で相手のボルトロスの方が速くて困ってしまったので、この配分は再考する必要があると思う。構成は10万・電磁波・挑発@オボンまでは穏やかボルトの仕事をするために必要で、最後の1枠はめざ氷か守るかで迷ったのだが、相手の初手ボルト+カポorズキンに対して守るが無いとSに関係なく一方的に挑発されてしまうため、初手の猫騙し+挑発の集中を凌ぐために守るを採用した。


苦手な相手とそのごまかし方


主な戦績

  • 第8回東北ポケモンオフ 優勝(予選リーグ4-1、決勝トナメ4-0)

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 というわけで、超久しぶりの更新でした。この構築を組むにあたり、「スカーフウルガ超つよいよ!」というを意見をくれたラティ妹さん、最後の1枠を考えていた時に「そこボルトロスで良くね↑ぇ↓?」と意見をくれたくれぽけさん、そしてバンギの持ち物に関して悩んでいる時に「迷ったらジュエル!」とアドバイスをくれただいねすさんにこの場を借りてお礼申し上げます。
 次回更新は未定です。意見とか質問とか要望とかあったらTwitterかコメントで。